カテゴリー「専門/認定制度」の3件の記事

2016年12月16日 (金)

029 シップ専門薬剤師

パップ剤やテープ剤に特化した知識を持つ薬剤師のこと。
広義では、重い荷物を調剤室に運ぶ薬剤師を指すこともある。


【資格取得条件】
① 男性薬剤師


【解説】
専門制度の設立に関しては賛否両論あり、過去に類を見ないほどのヒートアップの末にしぶしぶ認められたとされる。本来は貼付剤の体内動態、温感・冷感の使い分け、アスピリン喘息時の対応など、それなりに専門性を持つ分野が取り沙汰されていたようだが、設立3周年を過ぎたあたりから雲行きが怪しくなってきた。
これすなわち、マイナーな学問にありがちな、「ネタ切れマンネリ現象」である。

一方でシップ専門薬剤師は、ドリンク剤や輸液類など、重い医薬品を調剤室や倉庫に運びセッティングするという重質薬剤運搬作業も兼任している。当資格の取得条件が「男性薬剤師」であることのみという、極めて緩い設定となっていることも、こうした流れを後押ししているようだ。
こうしてシップ専門薬剤師は、専門知識を活かす資格から、筋肉を活かす資格へとその様相を変貌させていったのである。

なお、資格取得条件に「男性薬剤師」と明記されていることから、女性薬剤師やフェミニスト連中からの反対が予想されたが、幸いにしてクレーム等は一つもなく、万事円滑に働いているという。
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【新解釈】
当初の予想をいい意味で裏切り、シップや輸液、栄養ドリンク運搬作業という思わぬ活躍を見せている当専門薬剤師であるが、これに気を良くし、資格取得条件を「男性薬剤師」から「男性」へと引き下げようとする動きが活発化している。
こうなるともはや専門薬剤師でもなんでもない。男性の調剤助手や事務員たちは戦々恐々と日々を過ごしているという。


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2016年1月 8日 (金)

019 胃粘膜保護剤専門薬剤師

防御因子増強剤に特化した知識を持つ薬剤師のこと。


【資格取得条件】
① 薬剤師として3年以上の勤務経験を有していること
② 立場の弱いものに手を差し伸べる気概溢れる人物であるという、病院長からの推薦があること
③ 5種類以上の胃粘膜保護剤を採用し、各々についての使用ガイドラインを院内で作成していること


【解説】
医師は、胃粘膜保護剤をどうにも軽視する傾向がある。そんな折に発足されたこの専門薬剤師制度が、医療業界に旋風を巻き起こした。セルベックスやムコスタをはじめ、イサロンやガストローム、ゲファニールなど、下火となっている医薬品にも手を差し伸べる胃粘膜保護剤専門薬剤師は、まさに医師にとってどうでもいい治療の良きパートナーとなり得るはずだと期待されている。

かつて、NSAIDsへの併用に際し、「ムコスタ派」と「セルベックス派」に分かれ、一時は薬剤師界全体を巻き込み暴動にまで発展しかねない険悪な空気だったことがある。これを憂慮した日本薬剤師会が、それぞれの支持者20名を集め、ついに決着の場を設けた。8時間にも及んだこの「ムコスタ-セルベックスの戦い」、ほぼ互角とみえたこの争いに終止符を打つことになった、当時の日本薬剤師会会長があくび交じりに放った台詞はあまりに有名で流行語大賞ノミネートとなったことは記憶に新しい。

それが、「まあ、適応通ってるし、タケプロンにしときましょ」というものであり、あまりの正論と晴天の霹靂に参加者全員、開いた口が塞がらなかったという。


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2015年12月21日 (月)

014 ペニシリン系専門・認定薬剤師

抗生物質の中でも特に、ペニシリン系に特化した知識を持つ薬剤師。


【資格取得条件】
① 薬剤師として5年以上の経験を有していること。
② ペニシリン系薬剤を用いた感染制御に貢献した症例を20例以上報告できること。
③ 専門薬剤師になるには、施設から全てのセフェム系薬剤を駆逐しなければならない。


【解説】
感染症や抗生物質に関しては人並みの知識しか持ち合わせていないのに、いざペニシリン系となると目の色を変えて熱弁を振るう薬剤師が周囲にいないだろうか。
きっと日本史では縄文時代だけやたら勉強したであろう、そんな薬剤師に朗報となる当専門資格制度は、数々の波乱を巻き起こしている。
古いものに価値を見出すことは決して悪いことではない。ペニシリン系をうまく使いこなせる専門家が病院に一人いるだけで、感染症治療の質がグッとレベルアップできるはずである。
ただ、他の治療薬も視野に入れるならともかく、考えるのはいつもペニシリン系のことである。セフェム系は苦手、アミノグリコシド系になると文系における微分積分の領域だ。バンコマイシンは日本では発売されていないと本気で考えていた彼らの視野の狭さは、専門制度が出来る前から不安視されていた。

「縄文時代しか知らない人間に、日本史の講師をやらせるようなものではないか?」という日本病院薬剤師会からの懸念の声を受け、「縄文時代しか知らないなんて冗談じゃない。私は大化の改新まではしっかり勉強したんだ。ただ、それ以降は登場人物も多いし、難しくなって諦めざるを得なかったんだ」と涙ながらに訴えるペニシリン系専門薬剤師の熱の籠った弁論に、ついに薬剤師会側も折れたのだという。


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